日常の一コマ

#窮屈少女は薬漬け

『 んぁ ~ ッ だりぃ …』

変わり映えのしない毎日にウンザリ、いじめ窃盗◯被害 ろくでなしの巣窟に飽き飽きしている。
その魔法少女の名前は、

『 まほーしょーじょ! コズミック☆キャット ここに可愛く降臨! 』

正式には ねこすも こずみ。

まぁ 本名なんかではない。

親に捨てられたあの日から、自分は こずみ、それ以外でも それ以上でもない。

『 うぁー ッ 、』

そう唸るようにため息をこぼし、ラムネを開ける。
輝くビー玉は、宇宙みたいで好き。

世の中の理から、放たれている宇宙 それが 少女にとっての楽園

『 ぷはーっ! おいしー! 』

一気に飲み干し、屋根の上に座って足を揺らす。
この虚無が永遠に続けばいいのにな。

戸籍も家も友人も家族も何もかも存在しないことになった少女は、孤独が好き。

勉強なんか知ったこっちゃない。倫理観?何それ美味しいの?正しい敬語だって使えない。

でも それがなんだと言うのだろう。

こずみは魔法少女、人を助け感謝されれば少女の承認欲求は満たされる…

訳ではない、底なし沼なのだ。

『 ぁあ? またかぁ 』

もう 人の為に戦うのはやめだ。

自分の思うように生きてやる。

ガラスの瓶を屋根から落とす。

【 パリン ッ 】

ああ この瞬間がたまらない。

この世のクズが 悶え 苦しみ 罰を受け、

それが 私の鼓動を高鳴らせる。

『 まさに 劇薬 ネ 』

そう言い 洗脳 幻覚 を 奴らにかけ 殺し合わせて … うふふっ。

自分はやっぱ変われない。

今日も明日も薬漬け♡